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《出典：厚生労働省「人口動態統計月報年計(概数）の概況」2017年》
その大きな原因として、欧米化し脂肪を多く摂るようになった食生活や、運動不足になりがちなライフスタイルが挙げられています。
このような現状の中、イタリアやギリシャなどの地中海料理が健康食として注目されてきました。
地中海料理が注目されたきっかけは？
地中海沿岸諸国の、いわゆる「地中海食」を日常としている地域では、他の国々に比べて心血管疾患の発症率が低いことから、科学者の間で食生活にその一因を求める考えが生まれました。
1957年、米国ミネソタ大学のアンセル キーズ博士(Ancel Keys,Ph.D.)を中心に行われた『世界七カ国共同研究』でも、地中海沿岸の人々のコレステロール値が、他の地域と比べて顕著に低く、「心血管疾患による死亡率が世界で最も低い」ということが判明し、「地中海食」が健康に良好な影響を与えていることが立証されたのです。
この『世界七カ国共同研究』は、冠動脈疾患の発症率の違いが人種の差であるのか、または他に原因があるのかを調査するために，食文化や生活環境が大きく異なるアメリカ、日本、フィンランド、ユーゴスラビア、ギリシャ、イタリア、オランダの七カ国で調査方法を統一して行った国際的な共同研究でしたが、この研究結果をきっかけに、地中海料理が注目されることとなりました。
この研究により著名となったキーズ博士は、「タイム」誌の表紙を飾り、「Mr.コレステロール」と呼ばれるようになりました。
博士の提唱した「地中海式ダイエット」は、現在も科学的な裏付けのある健康長寿食として世界中で実践されています。
博士自身も100歳という長寿を全うしました。
健康長寿食といわれる地中海料理の特徴
まずはこれ！オリーブオイル
MarianVejcik
地中海料理には、色とりどりな新鮮野菜や魚介類がふんだんに使われていて、見るからに健康に良さそうです。
そして、何より特徴的なのは、オリーブオイルをたくさん使うこと！
日本で１人当たり１年間に消費されるオリーブオイルは、0.53kg。
それに対して、ギリシャでの１人当たりの年間消費量は17.9kgだそうですから、なんと日本の34倍！
その差は歴然としていますね。
食卓にワインも並ぶ
日本でも、果皮や種子などブドウを丸ごと使って作る赤ワインの健康効果が大きな話題になりましたね。
でも、いくら健康によいと言っても、日常的にワインを飲むご家庭というのは、日本では少ないのではないでしょうか。
「オリーブ抽出物」と「ブドウ種子エキス」の相乗パワー
「健康に良い長寿食」とされる地中海料理になくてはならない、特徴的なものと言えば、「オリーブ オイル」と「ワイン」。
この２つの食品に含まれる「オリーブ抽出物」と「ブドウ種子エキス」について、それぞれの優れた栄養学的効果は、日本でも既にひろく知られているところです。
オリーブやブドウ種子エキスに含まれるポリフェノールが優れた抗酸化力をもつことがTVの健康番組などでクローズアップされたことも一因だと思います。
さらに、近年の研究によって「オリーブ抽出物」と「ブドウ種子エキス」に含まれる栄養成分が組み合わさることにより、さらに優れた相乗的な栄養効果を発揮することが確認されており、サントリー健康科学研究所からも「欧州動脈硬化学会」で発表されています。
《参考資料：「オリーブOPXとブドウのポリフェノールの組み合わせによる血管内皮機能改善効果」を確認 》
また、別の公的な文献では、以下の内容（要約）が述べられています。
「オリーブ抽出物」と「ブドウ種子エキス」、このタッグのチームワークはパワフルですね！オリーブ果実に含まれるポリフェノールの一種『ヒドロキシチロソール』は、強い抗酸化活性や抗炎症作用などの生体にとって有用な生理作用がありながら、体内への吸収性が低く、消失も早いという問題がある。
ヒドロキシチロソールとブドウ種子抽出物（ガロイル基を有する化合物）を組み合わせて用いることにより、体内吸収を促進、体内滞留時間を延長させることができる。
《要約元：ヒドロキシチロソール及びその誘導体の体内吸収促進剤及びその利用》
「先人の食の知恵」を活かそう！
この「地中海料理」をはじめ、世界には『健康長寿食』とよばれる食事が多数あり、科学者達によって、それらの食材に含まれる栄養素や『組合せ』が熱心に研究されています。
その理由は、医療によってではなく、『食』によって健康長寿を全うしている人たちが多い地域の食習慣こそ、長い年月をかけて、その栄養学的な優位性を実証しているからに他なりません。
多忙な毎日の中では簡単なことではありませんが、人生100年時代が到来した今こそ、「先人の食の知恵」を学び実践したいですね。
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